カタルーニャの創作レストランEl Bulliと、
オーナーシェフのフェラン・アドリアの、
新メニュー開発からレストラン開店までを追ったドキュメンタリー映画。
シネスイッチ銀座にて鑑賞。
創作料理のメニュー開発の定石がどのようなものなのか知らないが、
“意外性”と“驚き”に主眼を置き、薬品調合のようにメニューを開発するさまは、
料理人のそれというよりも、科学者の実験室を覗くようだ。
食材ごとの特徴、調法、組合せの適性を組み合わせてゆくデータ至上主義は、
リンネの分類法を彷彿とさせ、食材ごとの文化や風土といった背景を感じさせない。
オブラートをラビオリの皮に使ったり、サンドイッチのバンズにメレンゲを使う。
色の調和を重んじ食材の形を保つというような、料理の一般的な形式ではない。
人文科学の人はおそらく、この一連のメニューを「食材の脱構築」と表現するだろう。
映画の最後のスタッフロール前に、35あるメニューの写真が映される。
http://www.elbulli-movie.jp/menu/
あまりに種実類が多いことが気になった。
非日常の創作料理だから栄養バランスは気にしないにしても、これでは。
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