18.2.18

手塚治虫『陽だまりの樹』、山本周五郎『青べか物語』

手塚治虫『陽だまりの樹』

幕政末期の武士と蘭方医の物語。
幕府のクズっぷりが笑えるが、対して現代が思いやられて凍りつく。

山本周五郎『青べか物語』

浦粕という東京近郊の漁村の観察日記めいた掌篇連作。
各章で描かれる人物はみな奇妙で滑稽ながら、生身が感じられる。
時間の感覚がとろっとして、不思議な読中感に浸る。

一年前に文学座の公演を観てから原作に興味があって、
今年で著作権が切れると同時に公開された青空文庫版で読んだ。

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