(ひと月ほど前に読了していたが、感想を書く暇と気力がなくて)
初期の(つまり「芽むしり仔撃ち」から「政治少年死す」までの)大江健三郎作品と、
文体や若さの描き方の点で、似ていると感じた。
ただ、倉橋由美子のほうが超現実的な、
少し問題をファッション化しているように思った。
それは「パルタイ」がそうだった。
そのスタンスは、1960年代には新鮮だったのだろう。
『聖少女』は、カーニヴァル的な祝祭空間に、作品の舞台を置く。
そのため、主人公の少女も語り手の少年も悪童でなければならないし、
それが過ぎたときには、実は非常に頭の良い人物でなければならない。
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