・トム・ティクヴァ『ラン・ローラ・ラン』
20分以内に大金を用意するという難題と
そのために走る主人公、という主題がそうだが、
カット多用、BGM、すべてスピード感に満ちている。
三回、主題となる20分がなされる。
階段を駆け下りるときのわずかな時間のズレによるもので、
その時間差により、随所々々の出来事が、シナリオが変化する。
偶然によって支配された外界との邂逅も、
意外な親和感をもって立ち現れてくるように感じて、不思議だった。
ボルヘスの短篇「八岐の園」を思わせた。
・フランソワ・トリュフォー『ピアニストを撃て』
ピストルの撃ち合いが、アメリカ映画っぽかった。
それでいて、ピストル的な刹那の勝敗ではなく、
しかも、そのようなアメリカ映画っぽさをフランスのエスプリで包むような
気の利いた科白なんかもあって、面白かった。
いいなぁ、トリュフォー。
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