軽自動車で、四国八十八ヶ所霊場の通し打ちをした。
八月三十日に出立し、九月六日に帰宅。
うち投宿、車内泊がともに三度。
初日は明石海峡大橋を抜けて四国入りし、
第一の霊山寺から第十の切幡寺までを行う。
二日目は第十一の藤井寺から第二十三の薬王寺に至り
発心の阿波は終了。
三日目は室戸岬の最御崎寺から第三十四の種間寺まで参り
夜は高知市内を歩き、高知城を上れるところまで見学。
四日目は土佐市清瀧寺に始めて足摺の岬を経て
修行の土佐を過ぎ菩提の伊予で、さらに道を行った。
西予の明石寺(第四十三)を夜に拝し、
内子を通って久万高原へ。
翌日は早速、同町の大寶寺に始める。
今治市第五十五番南光坊にて五日目を終え、
松山市に戻って夕食と温泉。
六日目は泰山寺から、伊予最後の第六十五番三角寺。
七日目の雲辺寺より涅槃の讃岐に至り、
空海生誕の善通寺にも参拝。
八日目、七十八番郷照寺から大窪寺にまで行い、
遍路の旅は無事に了った。
旅程をこうして綴るは易いが、各院どれにも思いがある。
山深くの箇所があれば同じ境内に二箇所を通ったり、
駐車場の場所に迷ったり、乱暴な道行きもあった。
しかし、少なくない出会いや発見もあった。
ここには書けない。多すぎる。
自分にとって、今回の遍路は巡礼というより旅だった。
不思議な体験も、信仰の芽生えもなかった。
だが、全箇所を廻るという唯一の目的を達して
「還俗」した自分が、これから(大文字での)旅で何ができるか。
0 件のコメント:
コメントを投稿