日本はアメリカの51番目の州だから、などとうそぶく声がちらほら。
しかし、それは本当に悲嘆なのか?
だが私の異見では……もしそうなれば天国じゃないか!理由は簡単、アメリカの人口が約三億、日本の人口が一億三千万。
下院の代議士の40%以上が日本で選出されることになり、
日本州の影響力の大きさはえらいことになる。
一州にかくも大きな権力が集中してはたまらんと、
いくつかの州に分割されたとしても、
されればされるだけ、今度は上院の影響力が増すことに。
こうして、立法権は日本列島がいただく。
司法は、アメリカ人には理解不能なほどに慣習が違うということで、
勧告を受けて法律を書き換えさせられるか、
自治が拡大されるかだが、
日本の官僚は本質的に八方美人なので、
慣習と成文化の間で堂々巡りになるだろう。
そうして、アメリカ中央と日本官僚の我慢較べのようになる。
でも最高裁はアメリカ中央のものなので、
結局は日本も訴訟天国の様相を呈することになるだろう。
司法権はアメリカの勝ちだ。
ただし、アメリカは無口ないいなりの日本を求めていて、
なんでもかんでも訴えるような日本になることを避けようと、
司法権は完全に自治として認めるかもしれない。
いや、そのほうが確率は高いかもしれない。
行政はもっていかれるだろう。
小泉圧勝からわかるとおり、
長いものに巻かれやすく、宣伝にころっと騙される日本民衆など、
アメリカの大統領選ではちょろいもんである。
しかし、人口の40%強を占める日本州がほぼ勝敗を決するため、
次第にわがままになって他の50州を操る位置に上るかもしれない。
最後に、軍事。
せっかくの憲法に反して再軍備論の根強い意見と、
アジアを押さえる絶好の地理を生かそうとする米軍の意図が一致し、
日本は列島全体が沖縄状態になることは間違いない。
もちろん、中国と北朝鮮の動向を慮って、ゆっくりやるだろうが。
高い技術力に後付けされた永久軍需のような状態になって、
経済的にはウハウハになるだろう。
ボーイングやらが拗ねて少しシェアをピンハネされるだろうが、
新興需要なのだから間違いなく潤う。
以上の考察(笑)により、
もし日本がアメリカの州になれば、
香港の資本主義が大陸中国の社会主義を換骨奪胎したように、
喰われた日本がアメリカを操れる。
ただし、そうなると大陸アメリカ側に不利なので、
併合はないものと思われる。
経済的に依存状態にある中国との関係悪化を避けるため、
したくてもできないし、
すでに財政を圧迫している軍事予算がもっと悪化するなら、
独自予算で北朝鮮などアジア諸国を見張っている日本軍は
そのまま保持しておきたい。
結論:
日本はアメリカの保護領か、よくて準州。