19.4.08

ニュース雑感

・Jパワー株買い増し中止勧告

日本の資本主義がまだまだ見かけ倒しであることの露見とみる。
バブル後から、企業同士の株の持ち合いなどはだいぶ減ったが、
会社が株主を選ぶのが厭ということが平気で云える国は、
善し悪しは別にして、資本主義ではない。
というか、日本は社会主義なのではないかとすら思う。
事実、誰が云ったか忘れたが、高度経済成長は非常に社会主義的だし、
社会主義と云えばの代表格中国の資本主義化の凄まじさを見ていると、
民営化のやり方がうまいのは明らかに中国だ。
ここで反感を覚えるなら、自分で調べてみなされ。
で、それでもやはり国策企業なのだから勧告は正しいというのなら、
株式を公開しなければ良かっただけの話。


・食糧難とジャガイモ

小麦やトウモロコシなど食糧の価格高騰はインフレといってよい。
例えばフランスのストラスブールでは、
去年九月に最安で0.60ユーロだったスパゲッティー1kgが
今は1ユーロに届こうとしていて、
同じく、食パン500gは0.40ユーロ→0.65ユーロ、
牛乳も1.5倍以上に騰がっている。
そんな日々、ロイターで見つけた記事によると、
世界的食糧難の現代、ジャガイモが救世主になるかもしれない。
ただしジャガイモには世界的な市場がなく、
一定の価格がないということらしい。
私見だが、ここで調子に乗ってジャガイモを国際市場で取引し始めると、
地球環境変動と人口爆発から推して投機チャンスとされ、
先物のような信用取引あたりからぐいぐい価格が上昇するのではないか。
救世主と思っていたが一気に値段が騰がってしまう、
ミイラ取りがミイラになってしまうというわけだ。


・世界のソブリン・ウェルズ・ファンドの運用額が急増

SWFで有名どころは、古株テマチクや最近目立つオイルマネーだが、
それはよいとして、中国に次いで二位になったものの
まだまだ巨額な外貨準備をどうにかしないと、
そのほとんどをドルで持っている限り、
せっかく汗水垂らして国民が納めた血税を
どんどんドル安に比例して失ってゆく、という事実が気になる。
代議士の一部に、日本もSWFを、という声があるようだが。
今や外貨準備高一位を誇る中国は、
市中の元が増えてインフレ管理できなくなっちゃうということで
SWFのなんとか投資公司を急ごしらえしたが、
ノウハウのなさのせいでうまくいっていないようだ。
そうでなくとも年金の運用もへたでどんどん目減りさせている日本が、
SWFなんて器用なことできるとは到底思えない。
なお、SWFの運用額増加はというと、
ドル安が他の金融資産の相対的上昇として現れただけに思われる。
原油額上昇も、ドルの信用低下にほかならず、
この際、基軸通貨をドルなんていう紙切れではなく、
石油なりトウモロコシなりにしてしまえばと思う。
縦軸のドルとグラフ状の曲線の石油価格を逆にして、
計算上で石油を基軸としてドル価格の変動を見たら、
ドル安がいかに凄まじいかわかろうというもの。
そういえば、マイナスの価値を持つ二酸化炭素排出権を
基軸通貨にしてみたら、という、思考のヒントのような記事を、
日経ビジネスオンラインで読んだことがあった。
あれは、なかなかおもしろかった。

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