5.7.10

アラン・レネ『去年マリエンバートで』、マーティン・スコセッシ『タクシードライバー』

アラン・レネ『去年マリエンバートで』

ちょっとわからない。
ストーリーもわからなかったし、
どこがどう折れ曲がり、過去と現在が切れているのか、
わからなかった。
何年か前に観た『ミュリエル』にしても、レネはちょっと苦手。


マーティン・スコセッシ『タクシードライバー』

やり場のない焦燥と怒りの気だるい雰囲気が、
タクシーのフロントガラスにゆるゆると過ぎ去る歓楽街の夜景、
サックスのゆるいBGMと、よく溶けあっている。
けだるい中、別に何も起きない。
ふられた女の子が選挙事務所だから次期大統領候補を暗殺しようとし、
たまたま売春する少女を見つけたから救い出そうとヒーローめく。
しかし筋書き通りにはいかず、物語は始まらない。
意味を見出だすための映画ではなく、
空っぽになった主人公に自分の姿を見出だすための映画。
矛先を一点に定めると大島渚みたいになりそうだけど、
おそらく主人公にはそんな気概はかけらも残っていない。

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