高尾山は平日なのに人が多く、
だから逆に、人のことなど何も考えないでよい。
景色はというと、八王子の自然が広がり、
それはそれで綺麗なのだが、
ところどころに置かれた地図にあるようには
東京の区部なんてちっとも見えない。
人は六等星まで見える、という単なる理論値を
万人に該当するかのように語る教科書のようだ。
そも、遊山に来たのに、どうしてあえて
都会の雑踏を見やらないといかんのだ。
南町田は、綻びたメルヘンのような、物悲しい街だった。
昼はまだそうでもなかったが、
夜はあまりに光が統制されていて、
人の存在が邪魔でしかないミニチュアセットのよう。
夜の蠢く人間は、横浜駅のような汚いカオスが丁度よい。
お好み焼きを食べてビールを飲んで、人の流れを眺めて、帰宅。
つまるところ、自分も人の流れだ。
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