北野武『あの夏、いちばん静かな海。』
海岸の場面が半分ぐらい。行っては返し、行っては返し。
英語題A Scene at the Seaだからというわけではないと思うけど、
海のシーンはこの海岸線ひとつだけ。
海の波も、サーフィンも、ゴミ収集も、人の命も、
言葉もなく、その流れだけが寄せては返す。
冷酷だけど、あたたかかった。
成瀬巳喜男『山の音』
強烈だった。『東京物語』のような静かで辛辣な強烈。
たぶん、不和のきっかけはほんの些細なものだったんだろう。
でも、それの膨れてゆくのを、どうしようもできないもどかしさ。
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