大学二年かそこらの頃の帰阪中、ミッドナイトシアターで観たのが初見。
同題の町田康原作作品はすでに読んでおり、
原作に忠実な作りや、劇画風の色調も相俟って、再び観たいと思っていた。
年末にDVDを買って、今日ようやく久しぶりに観た。
ナンセンスで意味不明なのに鮮明に残る映像が繰り出されるから、
何年を経ても朧げに記憶に残っていた通りだった。
BGMも奇天烈で、作品観によく合っている。
意味をカフカ的に感じても良いけれど、
意味を排した不条理も、ストーリーや前後関係に負う以上、
何らかの意味は常に見出されてしまうからだ。
だから、そこから哲学を引き出すよりは、とにかく笑いに笑うべき作品。
佐志がどんどんとどつぼにはまって、支離滅裂となんとか折り合いをつけようともがく、
その様子がとにかく痛快だし、どのキャラクターも印象的に焼きつく。
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